猫ちぐらの夕べ

こんにちは。

 

半年くらい前から新たな推しが

急上昇している、

桃亀改めandです。

 

私の最推し、スピッツ

昨年11月26日に一夜限りで開催した

コンサート、

スピッツコンサート2020

猫ちぐらの夕べ」。

 

その模様が、本日1月31日まで

各上映メディアにて映画として

配信されていました。

 

本日最終日という事で、

先ほど最後の観賞を終えてきました。

初日(12/21)、クリスマス、最終日と

3回も #おうちスピッツ を楽しんだ訳ですが、

今回はなんとなくざっくりとした感想を

ここにまとめていきたいと思います。

 

今日最終日だったんで、

ネタバレ含めてもいいですかね?いいよ!

 

あまり細かい事は触れませんが、

曲とかには触れていくかもです。

 

 

まず、スピッツにとって、

新型コロナ流行以降、初めてのライブと

なった今回のコンサート。

いわゆる新しい生活様式というものを

スピッツにも強いられた状態で行われた、

ある意味異質なライブとなりました。

 

その一環として、

今回私も見た「配信」という形。

 

これまで何回か生のライブに行ってきた

私にとってどう感じるだろう

というのが不安でもあり期待でもあり。

 

配信というもの自体は、スピッツ以前にも

何組かのライブを見てみた感じで

なんとなく把握はしていたのですが、

それは今まで生のライブは見たことがなく、

配信ならとお試し感覚で見たものでした。

 

生のライブに行った事のあるグループの

配信というのは今回が初めてでした。

 

ライブの空気は好きです。

生で聞くと、普段聞いている曲でも

ぶわっとダイレクトに感情を

揺さぶってくる感じ、

演奏を生で見て、

こんな表情をしているんだという

新たな発見、そして何より、

ライブが始まる前の期待と緊張、

そして終わった後の幸せな余韻。

その全てが好きです。

 

しかしここ最近は、メインの演者よりも

周りのお客さんの事が気になってしまい、

ライブに集中できないという事が

多くなっていました。

 

結論から言うと、

配信というスタイルは私に

とても合っていました。

 

周りのお客さんを気にしてしまう、

というのは自分なりの楽しみ方を

していいはずなのに、

周りの反応と違っていないかな、

浮いていないかなと気を遣ってしまうから

だと思います。

それが配信では、

基本的に一人で観賞をしています。

完全に自由に、

好きなように感じて楽しむ事ができるのです。

 

それでもやはり、

上記のようなライブ独特の空気感や

気持ちの抑揚、観賞後の余韻の大きさ

なんかは生には勝らないと思うので、

やっぱり自体が落ち着いたら

ライブを生で観賞したい、という気持ちが

強くなりました。

 

 

猫ちぐらの夕べ」の内容にも

触れていきたいと思います。

 

このコンサートの開催が予告された際、

スピッツ側からはこんなコンセプトが

伝えられました。

 

「セットリストのほぼ全体が

ゆったりとしたものになります。

全着席で静かにご覧いただく

ライヴ・コンサートというのも、

前向きに捉えれば“新しい試み”だと

思っています。」

 

その言葉通り、

セットリストのほぼ全てが

ゆったりとした曲たちで、

まるで初期のシアターコンサートを

彷彿とさせるような、

「懐かしさ」と「新しさ」を感じる

内容でした。

 

最新アルバム、「見っけ」を引っ提げた

ライブツアー「MIKKE」が

新型コロナの影響で

現在も延期の状態になっている中で

急遽開催された今回のコンサートでは、

その最新アルバムからは選曲されず、

比較的初期のアルバムからの選曲が

多いような印象を受けました。

 

そして、選曲されたセットリストの

曲たち一曲一曲が、

人との接触を妨げられ、

世界的に絶望に包まれた今だからこそ

今のスピッツが伝えたい想いを

代弁しているように感じられるものなんだと

思えました。

 

一曲目の「恋のはじまり」から、

今まで見てきた世界が一変してしまう不安を

抱きながらも、

新しい世界を優しく受け入れていく様子が

描かれています。

 

今回のセットリストの中で

私が特に印象的だったのは、

小さな生き物」、「僕のギター」、

魔法のコトバ」の三曲でした。

 

もちろん、このコンサートの表題曲?でも

ある「猫ちぐら」や、

ライブではレアな曲の数々も凄く印象的で

良かったのですが、

今回のコンサートで特に

気持ちが乗っているんだろうなと

受け取ったのが上記三曲でした。

 

 

「小さな生き物」という楽曲は、

2011年に発生した東日本大震災の後の

2013年にリリースされたアルバムの

表題曲でした。

 

それも影響してか、

人間である自分もちっぽけな存在で

ありながらも「生き物」であると認識し、

どんな事にも 「負けないよ」

強く地を踏みしめて生きていく、

その尊さを歌った曲だと思っています。

 

災害とは少し違うけど、この異質な空気感や

絶望感は、どこか2011年と

似ているように感じられた2020年。

 

新型コロナによって

世界中で苦しみや悲しみが

広がっている中で、それでもなお

「生きていく」と決意した、その気持ちが

より強くなり、力強いメッセージとして

届けられたように感じました。

 

「僕のギター」は、2007年リリースの

アルバム、「さざなみCD」の

一曲目に収録された楽曲。

 

このアルバムの収録が開始された

2006年春頃、ギターの三輪テツヤ

肺がんと診断され、手術を受けていました。

幸い初期の段階だったため、

現在も問題なく活動を継続していますが、

他のメンバーは当時、

さぞかし心配したかと思います。

 

そんな中、アルバム制作をしていた

ボーカルの草野マサムネは、

この曲を通してテツヤに

想いを伝えようとしていたのではないかと、

肺がんを公表した以降は

思えてなりませんでした。

 

「君を歌うよ 小さな事が 大きな光になるように」

「かき鳴らしてはかき鳴らしては 祈ってる」

 

ギターを通じて届けられる祈りの歌は、

今回のコンサートでは、テツヤも

気持ちを乗せて、私たち一人一人のものに

なっていったように感じられました。

 

今ここで、スピッツとして音を鳴らして、

聞いているあなたに光が訪れますようにと、

祈ってくれているように思えます。

 

この曲やコンサート全体から、

今のこの世界にこそ、

スピッツは必要な存在だったんだ と、

改めて認識するようになりました。

 

そして「魔法のコトバ」。

映画「ハチミツとクローバー」の

主題歌としてシングルリリース後、

アルバム「さざなみCD」に収録された

楽曲です。

 

この曲は全体的に、

優しさと希望に溢れた楽曲であると

思っています。

 

会えない期間にも君を想い、

いつかまた会えた時には、

君と僕の二人だけの《魔法のコトバ》で

喜びを分かち合おう、

というような世界観の楽曲。

 

その中でも特に印象的なフレーズは

また会えるよ 約束しなくても」。

 

先述の通り、途中で延期となってしまった「MIKKE」のツアー。

私も、昨年のホール公演に参戦する

予定でしたが延期となってしまい、

結果、2018年のファンクラブツアー以来

一度もスピッツのライブを見る機会が

ありませんでした。

 

今回のコンサートも一夜限りで、

またMIKKEのツアーが延期に

なってしまったら、

次に会えるのはいつだろうか

という不安を抱きながらの

観賞になっていた方もいたかもしれません。

私もその一人でした。

 

そんな気持ちを払拭するように、この曲を通じて、

会えなくても心では繋がっているから、

いつかまた必ず会えるよ 

優しく伝えてくれているように感じました。

 

その言葉を信じて、

もう少し耐えて、この困難な状況を

皆で乗り越えて、

また笑顔で再会できるように

これからも頑張って生きていこうと

思えるのです。

 

本当に、

フレーズ一言一言に意味があるように

感じられるセットリストだなと

感じられました。

 

 

そして、ビジュアル面。

 

今回コンサートが開催された会場、

東京ガーデンシアターは、

昨年オープンした新しいコンサートホール。

 

ステージの白黒の市松模様が印象的で、

全体的に丸い空間で、どの席でも

同じような目線で見られるような

設計になっているなど、

新しくも懐かしさを感じられるという

この会場で、今回のコンサートを開催した

というのも意味があるように感じられます。

 

MCで草野も発言していましたが、

丸い空間がまるで「猫ちぐら」のようで、

温かく優しい、秘密の空間のようで、

まさに「猫ちぐらの夕べ」という

タイトルのコンサートに使うには

ぴったりだったようです。

 

また、メンバーの衣装もステージに合わせた

モノクロトーンでまとめられ、

シンプルながらも光と影を合わせ持ち、

落ち着きのある優しさや暖かさも

感じられました。

 

そして、メンバーの後方には

シンプルな四角いセットが

組まれていました。

曲によって綺麗な光に照らされ、

いろんな表情を見せるそのセットは、

ひとつの架空の街のようにも感じられ、

ある意味日常の風景のように、

ほっとできるような安心感と、

ふとした時に見つめ直したら出会える感動を

表現しているように思えました。

 

配信の画面では何回か映った、

くるくる回る小さな地球のオブジェにも、

何か意味があるようにも感じられます。

 

あと、これだけは言わせてください。

 

草野マサムネが美人すぎる。

 

いやマジで、

ステージで歌う草野マサムネ

圧倒的美人すぎて何度も凝視して

しまいました。

なんですかあの…美人は…??

 

草野は通常のツアーでも何回か

体調不良で数公演中断して、という事が

ありました。

その際に、復帰してまた再開するという

その一発目の公演の時は、

やけに艶めいて儚げな雰囲気を持つなぁと

毎回思っていました。

 

今回は草野の都合ではなかったはずなのに、

久しぶり(約10ヵ月ぶり)の

ライブだったからか、

同じように

艶やかで儚げな雰囲気というものを

感じてしまいました。

 

え、、あの、本当に(当時)52歳ですよね…??

 

こんな感じで、

複数回見る事で、見るたびに新たな発見や

楽しみ方もできるという意味では、

配信ライブという選択肢もありだなと

感じられました。

 

今回のこの「猫ちぐらの夕べ」

というコンサートでは、

楽曲を通じて届けられるスピッツという

バンドには、たくさんの幸福感を

与えてもらいました。

 

見るたびに幸せになって、

こちらからも、メンバーや関係者全員が

どうか幸せに過ごせますようにと

願わずにはいられません。

 

まだまだ大変な状況が続く

昨今ではありますが、

世界にスピッツが存在している限り、

どこかに希望があるんだと

信じられるような、そんな気持ちになれる

コンサートでした。

 

是非この感動を円盤化してほしいと

ファン的には強く思っているのですが、

スピッツ公式は優しいので、

現在スピッツ公式YouTubeチャンネルにて、

猫ちぐらの夕べ」のコンサート映像から、

猫ちぐら」や

ダイジェスト映像を公開しています。

 

コンサートを見た方はこれで余韻を、

見ていない方は雰囲気だけでも

共有できます。

 

本当に優しいですね公式。

 

猫ちぐら

https://youtu.be/FOtgYKCB4Qo

 

《ダイジェスト》

https://youtu.be/iGmhJCXTweI

 

以上、

新しい推しに浮気していたら

猫ちぐらの夕べ」でしっかり

最推しの【格】の違いを見せつけられた

桃亀改めandでした。