続・イラストの専門学校

こんにちは。

 

進級のための制作もぶじ終わり、

やっと終わった~!!と一息つくのも束の間、

そろそろ就活が始まるという事で

またいろいろ準備しなきゃと

大慌ての桃亀です。

 

さて、昨年の今頃にも

私の通っている専門学校について、

ざっくりとこういう事やってるよ~

こういう感じだよ~みたいなものを

ブログに綴りましたが。

 

ちなみにこれ。

→イラストの専門学校 - peachdraw18’s diary / https://peachdraw18.hatenablog.com/entry/2019/04/01/161004

 

あれから1年経ってみて、

さらに進んだ話をしてみようかなと

思った次第でございますので

続編として見ていただけたらと。

 

イラスト系の専門学校に興味がある、

という方や

イラスト、アニメ、ゲーム系の就職を

目指しているという方の

参考になればと思います。

 

 

今年度、私は2年生になりました。

 

2年生からは1年生からの基礎をふまえて

さらに専門的な勉強をしていくために、

自分が将来的にやりたいことを絞り、

イラスト専攻、漫画専攻を

選んでいくのですが、

私は漫画専攻へ進みました。

 

とはいえ、

3月頃までは割と本気で

漫画家を目指していたのですが、

4月に入る頃に少し迷う事がありまして。

 

3月に複数の出版社へ

持ち込みに行ってみたものの

ボロクソな結果で、

それはまぁしょうがないにしても、

自分のものを改めて見てみると

これは卒業までに

デビューに近いところまで行くのも

無理そうだと悟り、

さらに、

専門学校まで行かせて貰っている、

その費用を出してくれている家族に

これ以上迷惑かける訳にはいかない、

とりあえず就職をしなきゃとか

いろいろ考え、

辿り着いたのは

「漫画を使った仕事に社員として入る事」を

目標にする事でした。

 

この考えを家族や学校の先生方に話すと、

最初は驚かれましたが、

理由を聞いて、

あぁ、まぁそういう事なら

その方向で頑張って、みたいになったので、

本来就職を目指すなら

イラスト専攻に進むべきだったけれど、

漫画の基礎は必要だよね、という事で

漫画専攻へ進む事になりました。

 

自分の話ばかりになりましたが、

こういう事は割と専門学校あるあるで、

イラストレーターになりたい!

漫画家になりたい!

と意気込んで入学したものの、

同級生と自分のレベルを1年で実感して

その差に絶望し、

本来の夢を諦めてしまう事になりがちです。

 

専門学校のクラスなんて

精々2~30人なんで、

その中で上に行けないなら

業界でプロとしてやっていける訳がないのは

まぁ当たり前なんですけどね。

実際こういう感じの事はよく言われます。

 

だから、本気で目指していて、

今現在、技術力や表現力が

下の方だと自覚しているなら

上の人より努力して

意地でも掴み取るくらいしないと

正直死ぬんですけど、

ぶっちゃけ1年生で下でも

その努力次第では

そのあと余裕で上行けたりするんで、

焦らず、とはいえ努力は継続して

いけばいいです。

 

という訳で、

イラスト専攻にしても漫画専攻にしても、

2年次に進んでやるのは、

1年次に引き続き基礎を学んで

地を固める事、

そして実践を重ねて技術力、経験値を

高めていく、という

授業内容になっています。

 

イラスト専攻の授業は

履修していないので

詳しい内容はよく分かりませんが、

 

  • デッサン、美術制作、デザインの中からひとつ選択
  • デジタルイラスト
  • ゲスト講師によるイラストレーションゼミ

 

が専攻授業となります。

 

その裏で、私の選んだ漫画専攻では、

 

  • ネーム研究
  • マンガ制作ゼミ
  • マンガ表現

 

という授業をしていました。

 

また、イラスト、漫画

共通して受けるものは、

 

  • 人体描写
  • 背景パース技法
  • デザイン系検定取得
  • その他特別授業

 

という感じです。

 

前回のブログでも書きましたが、

イラスト専攻の、

外部の講師によるイラストレーションゼミ

(現役イラストレーターによる講話&

課題絵の批評会)が

2年生からは選択制で、

私的には苦痛の時間だったので

解放されて正直凄く良かったです(笑)

 

今年も内容的には同じ感じらしいので、

詳細は前回のものを見てください。

 

漫画専攻の授業について、

専攻授業が始まったちょうどその頃に

同人活動も始めたし、

周りと違って

独立した漫画家を目指さない方向に

したので、

正直私はこの1年は

楽しい同人活動ができる

みたいな気持ちで進んでいきました。

 

結果から言うと

そんな訳はありませんでした。

 

まず、圧倒的に画力が低いので

そこを徹底的に指摘され、

絵を変えて安定させる事を目標とした

1年になりました。

 

 

ネーム研究の授業では。

 

ここでは漫画の「ストーリー」の部分を

中心に学んでいきます。

 

教えてくださるのは、

現役で漫画を連載中

(今年は原作1作、作画1作らしい)

の漫画家の先生。

 

この先生はめちゃくちゃ優しくて、

どんなにクソなネーム持ってきても

柔らか~く指摘してくれるので、

精神最弱な私でも

そんなに苦痛になりませんでした。

 

前期では、

既存の昔話をアレンジして創作する

という課題、

後期では

自分の興味のあるものを調べて、

それに関した創作をする

という課題でした。

 

どちらも共通して、

題材となるものを徹底的に調べる事

重要性を学ぶ、

という目的のものでした。

 

イラストにしても漫画にしても、

題材を深く追っていく事で

アイディアの引き出しが増えたり、

より正確な情報を落とし込む事が出来ます。

 

例えば、ひとつの昔話にしても、

そもそも誰がいつ書いた物語なのか、

関連する逸話や

登場人物にモデルはいるのか…など、

深く追っていく事で、

さらにじゃあこれは?という疑問が

重なっていくのです。

 

私はこの作業は案外好きだったので、

連想ゲームみたいに繋げていき、

最終的には最初の題材から

めちゃくちゃ逸れたものを調べている、

なんて事がよくありました。

 

だけど、

そのめちゃくちゃ逸れたものと

最初の題材を組み合わせると、

これまで誰も考えつかなかった

話が描けたりするものなんです。

 

また、

自分がこれまであまり

興味のなかったものに関する

図鑑や資料を、

毎週先生が持ち込んでくれるのですが、

じっくり見てみると

その魅力に感動したり、

次の創作に活かせるかも

なんて考えるようになります。

 

…という授業でした。

 

それを踏まえての、漫画制作の授業では。

 

ここでは、それぞれ自分で設定した課題

(だいたいが出版社へ持ち込み、

賞へ投稿する用の漫画制作)を

行っていきます。

 

一方私は、

出版社へ持ち込む予定も、

投稿する予定もなかったので

何をしていたのかというと、

春頃に決意した

「漫画での就職活動」の

予行演習のようなもので、

広告としての漫画をひとつ描いてみよう

という事をしておりました。

 

ひとつ宣伝する商品を選び、

それについて

2pほどのストーリー漫画と

1pの4コマ漫画を描いていました。

 

他よりやること少なくて

めちゃくちゃ楽じゃーん!

と思いがちですが、

とにかく自分の絵柄を殺す事に集中し、

万人受けする絵柄、ストーリーを

作りながら商品を前に出す、

という練習、

それをフルカラーで、

という作業だったので、

初体験という事もあり

なかなか苦戦していました。

 

ある意味ありきたりなもの、

自分を殺す事は、

そう簡単に出来る事ではありませんでした。

 

ただ、私個人的にとてもオジ専で

その辺にいそうなオジさん描くのは

得意だったので、

普段可愛い女の子ばっか描いてると

思い込んでる先生からしたら

えっ描けるの!?

みたいな驚きはあったようです(笑)

 

ありきたりな絵柄、シンプルな塗り、

心情とマッチした背面の効果、色などは

モノクロで普通の漫画を描くよりも

なかなかに頭使うものだなぁと

実感できました。

 

…という授業、というか実習でした。

 

そして漫画表現の授業では。

 

ここではあくまで皆共通して、

オリジナルの漫画を描く

という内容でした。

 

前期で1作、後期で1作と

作品数は少ないですが、

その分1作のクオリティー

めちゃくちゃ上げていく、

という事をしておりました。

 

創作のテーマが、

Twitterでバズるような4~6p漫画」

だったので、

 

いわゆる「尊~い!!」みたいなものを

描けばいいんだな、うん得意だわ!

 

と調子に乗っていましたが、

ここで先述した、

画力の低さを徹底的に直していくという

地獄が待ち受けていました。

 

そこで、とりあえずあなたの絵は

マチュアにしても酷いから、

目標とするプロの漫画を参考に、

なんならパクるところから始めなさい

と指摘するのは、

この授業の、

これまたプロの漫画家の先生です。

 

毎週毎週指摘されたところを直しても

ここがダメ、描けていない、の

リテイク地獄で、

正直何回か病みました。

5~6月頃にクソ病んでたのは

これが原因です。

 

でもそのリテイク地獄の果て、というか

結果として、

なんと半年ほどで元の絵の酷さから脱却し、

見れなくはないほどの絵を

描けるようになりました。

 

私は案外、ケツ叩かれて

無理矢理にでも描き直しした方が

成長が早いタイプなのかもしれません。

 

というより、

自分自身が

怒られるのが本当に苦手なので

次は怒られないように…と

ビクビクしながら

とにかく言われた事は

次は絶対直ってるようにと

必死に食らいついていたので、

精神的にはしんどいですが、

結果はちゃんと付いてきていたので

それが救いでした。

 

ちなみに、

この授業で描いたものが

pixivにあげた最新2作です。

精神すり減らして描いていたんだなと

思っていただければ(笑)←やめろ

(宣伝)

 

そんな感じで、一番しんどいですが

一番身についているとも

感じられる授業でした。

 

 

こんな感じで、

専攻に分かれて

より専門的なものを学び、

その道のプロを目指していく1年でした。

 

ほぼほぼ自分の話ばかりで

参考になるかは定かではありませんが(笑)

 

こういう事も踏まえて、

絵を描くのはあくまで趣味で、

まぁ画力向上するために専門行くか~

みたいな気持ちで入学すると

たぶんめちゃくちゃ地獄だと思います。

 

趣味の延長で仕事に出来たらな~って

人でも、

本気で絵を仕事にしたい!

って人も、

絶対この壁にはブチ当たるんで、

その覚悟がないとちょっと厳しいかもな

と私自身感じています。

 

精神最弱なのによく1年もったなと

自分でも思ってる。

 

まぁこの2年の間で

同級生3人ほどいなくなって

しまいましたが。

要はこういう事です。

 

あくまでお前の学校の話だろ?

私が体験授業で行った専門は

皆優しかったよ?

卒業生の実績もあるし…

とか言われそうなので加えておくと、

ぶっちゃけ専門学校なんて

生徒の取り合いみたいなもの

(だいたいは大学に取られるので)、

そら体験入学生には

優しくしますよ、というのが本音です。

これがずっとは続きません。

 

でもまぁ、厳しさは変わるものの

プロ目線で的確なアドバイス

指導が貰えるのは変わらないので、

本気で目指しているなら、

やっぱり専門学校はいいと思います。

 

業界との繋がりも多少はあるので、

イラスト系、ゲーム系の就職には

有利だと思われます。

 

また、

同人活動をした件のブログでも

少し書きましたが、

周りがそんな環境なので

空き時間に同人誌描いてても

全く咎められません。

むしろ小規模でも趣味でも、

同人活動したら課外活動点が入ります。

やったね。

 

※あくまで私の学校の話です。

他校は知らない。

 

こんな小さな地方の専門学校でさえ、

ちゃんとやれば

プロの道も夢ではありません。

 

ちなみに今(2020年冬)放送中の、

某アニメの原作漫画描いてる漫画家さんは

ウチの専門出身です。

 

絶対1回は折れますが、

それも承知で乗り越える、

本気で絵を仕事にしたい!

画力を伸ばしたい!という方は

専門学校への進学をおすすめします。

 

私も今年から地獄の就活が始まるので

とりあえず希望の職へ就けるように

頑張ります。

たぶんまたしばらくしたら病みます←

 

 

最後に、私の1年間の成長を

見ていただけたらと思います。

少しだけ頑張った?ので誉めてほしい。

今年も頑張ります。


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以上、これから始まる就活に

ビビりまくってる桃亀でした。